睡眠不足がヤバい?記憶だけでなく、交通事故や自殺や癌まで!?

人生の約1/3の時間を占める、睡眠。しかしながら睡眠のメカニズムや、睡眠がもたらす効果について、その多くが未解明のものである。

今回、MATT WALKER氏が、TEDで「Sleep is your superpower」と題して、睡眠に関する最新の研究を話しており、睡眠、特に睡眠不足が生活に驚くべき影響を与えると述べている。

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睡眠と記憶の関係


出典;acworksさんによる写真ACからの写真

エネルギー溢れる若者や、忙しく働くサラリーマン、受験やテスト前の学生たち。私もそうだったが、少なからずの人がこう思ったことがあるのではないかと思う。「ああ、寝るなんて時間の無駄ではないか」と。

確かに、一見何も生み出していないと思われる睡眠時間を、他の活動に充てられるのであれば、これ程生産的なものはないと夢見ることであろう。

しかしながら、地球上のあらゆる生物で営まれる活動である以上、不要なはずはないのであるが、、、一体睡眠は何に必要なものなのだろうか。ただの体力回復のためなのだろうか?

睡眠を研究しているMATT WALKER氏がまず述べたのは、睡眠記憶に関係しているということである。

これまで、学習後の睡眠が学んだことを記憶に留めるのに不可欠であるということは知られていたが、最新の研究によると、学習後だけでなく学習前にも睡眠をとるのが記憶するのに有効であるとのこと。


出典;TED

これは、スポンジが乾いていると水を吸い上げやすいように、睡眠をとると、脳が学習した内容を記憶させやすくするということである。

逆に睡眠がないと、脳は言わば水浸し状態となり、新たな情報が吸収できなくなるという。

徹夜学習は効果的か?

では、我々が学生時代に最後の抵抗として実践した、あの「一夜漬け」はどうなのだろうか?

WALKER氏は、徹夜学習の効果性を検証すべく、「8時間充分に睡眠をとったグループ」と「常にラボで目覚めていることを強要された睡眠不足グループ」の2つの分け実験を行った。

結果は、充分に睡眠をとったグループに比べ、睡眠不足グループは、新たな記憶を作る能力40%低下していたのである。


出典;TED

やはりというべきか、一夜漬けは効率の悪い勉強法であることが実証されたのである。非常に残念ですな。

睡眠の性質


出典;TED

充分に睡眠をとることが、どのように記憶力の向上に関係しているのだろうか?

実験中の脳波を測定したところ、充分な睡眠をとったグループからは振幅の大きい脳波が検出されている。

この脳波が記憶の転送メカニズムに関連し、短期記憶から長期記憶に移る(というようなことを言っていた、と思う。訳しきれずスミマセン)

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老化、認知症と睡眠について

Green Planetさんによる写真ACからの写真

年を取ると記憶力が悪くなり、人の名前が思い出せなかったりするものである。WALKER氏はこうした老化に伴う記憶力の低下が睡眠に起因しているのではないかと述べている。

健康な成人に、睡眠時にある特定の小さな刺激を脳に与えることで、脳波が増大するだけでなく、約2倍の量の記憶を睡眠時に得ることができるとのこと。

これを老人や認知症の人にも効果があり、健康な時の睡眠の質に回復できるようにするのがWALKER氏の希望であると述べている。

睡眠不足の弊害

ゆきだまさんによる写真ACからの写真

ここまで睡眠不足が、記憶力の低下に繋がることを示してきたが、WALKER氏によると記憶以外の部分にも悪影響が及ぶという。

WALKER氏は、サマータイムの切替わり(サマータイムに切替わる春は、切替わる日に睡眠時間が1時間短くなり、サマータイムから戻る秋は、切替わる日に睡眠時間が1時間長くなる)を用いて検証した結果、睡眠が1時間短くなった翌日は約24%心臓発作の数が増加し、睡眠が1時間長くなった翌日は約21%減少したとのこと。

また、この傾向は心臓発作だけでなく、交通事故や自殺率についても同様であるということだ。

免疫システムへの影響


出典;TED

WALKER氏によると、睡眠不足は免疫システムにも影響するという。

免疫システムの中枢をなすNK(Natural Killer)細胞は、癌細胞など体内の危険を特定し排除する機能を持つが、睡眠が充分で無い場合は、NK細胞の活動も弱まることが報告されている。

実験として、毎晩ではなく1日だけ4時間睡眠をさせ、免疫システムがどの程度減少するかを検証したところ、NK細胞の活動はなんと70%も低下したのである。

睡眠時間の不足が、腸や前立腺や肺癌などのリスクと相関が強いため、WHOは夜勤のある仕事を発がん性のものと分類しているのである。

よい睡眠をとるには?


acworksさんによる写真ACからの写真

WALKER氏は結論として、「睡眠が短かければ、命も短い」と述べている。

無論、例外はいくらでもあるにしろ、睡眠の短さが生命活動に悪影響を与えているのは間違いないだろう。

では、よい睡眠を始めるにはどうしたらいいのだろうか?2つの点を指摘している。

1つは、週中であろうと週末であろうと、毎日同じ時間に寝起きすることを勧めている。

定期性は王道なのだと。

もう1つは、意外にも寝るときは身体を冷えた状態にしておくという点である。

これは、睡眠は続けるには平熱より1~1.5℃下がる必要があることに起因しているようであり、できれば寝室の温度は約18℃が望ましいと述べている。

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