本日順位戦を戦っていた藤井聡太四段が、見事梶浦四段に勝利し、この瞬間、史上初の中学生五段棋士が誕生しました!
プレッシャーの掛かる一番でしたが、中盤以降は藤井聡太ペースの一局だったと言えるでしょう。
それでは見ていきたいと思います。
難解な相掛かりを制する!
出典;JNN
※ちょっとマニア向けの説明になってしまうこと、お詫び申し上げます。
※対局時藤井聡太さんは四段ですが、以降は藤井聡太五段で統一します。
藤井聡太五段が難解な相掛かりを制しました。
途中は梶浦四段の上手い差し回しに、苦戦を強いられていたように思われますが、勝負手を繰り出して以降の差し回しは、まさに「これが藤井聡太だ」と言わんばかりでした。
勝負手が放たれたのは、62手目。
その直前、梶浦四段は藤井五段の銀を取った局面です。
この瞬間、藤井五段は銀損のため、△同銀と銀を取り返すと思いましたが、、
ところが
藤井五段が放ったのは△5五角。
まぁ、この手自体は驚くべき程の手というわけではないのですが、第二候補の手ではあると思います。
すなわち、銀を取って問題ないのであれば、ここは無理に角を打たなくてもよいのですが、
普通の手では難しいながらも、やや思わしくないと判断したのでしょう。
でも、この後の藤井五段の差し回しは素晴らしかったですね。
将棋は優勢になってからも、勝ち切るまでは大変なのですが、藤井五段は決して安全策をとることなく、最短で勝ちに行きました。
絶品な差し回しは、梶浦四段の終盤の陣形をみるとわかるかと思います。
梶浦四段の金銀の終結たるは、堅いなんてものではないのですが、、
如何せん、王様を守っていないのですね。この金銀たち。
もちろん、藤井五段がそうさせない指し方をしていたのですが。
普通は、これくらい金銀を終結できたら、「この勝負もらった!」と思うものですが、、
(実際穴熊でこの形は最強クラスです。)
それだけ見事な差し回しだったのです。
投了図、藤井聡太五段が誕生した瞬間です。
どこに逃げても5手詰め以内ですね!
見事な勝利でした!