衝撃の事実が発表されました。
1カ月で少なくとも6700人。
国境なき医師団が難民調査で報告した、ミャンマー軍によって殺害されたロヒンギャ族の数です。
ミャンマー政府の公式発表は、400人。。
この大きな違いは一体何でしょうか?
悲痛さを訴える動画を交え、政府の闇に迫ります。
Contents
今なお続くジェノサイド
出典;newsphere
今まで隠されていた衝撃の事実が国境なき医師団から発表されました。
ロヒンギャ族への迫害が今年8月に始まってから1カ月間の間に、約9000人のロヒンギャがミャンマーで死亡し、側なくとも6700人が暴力によって死亡したことが判明したようです。
この中には、5歳未満の子どもも約730人含まれており、無差別に迫害されている現状を物語っています。
国連と米国はミャンマー政府軍の掃討作戦について、これまで具体的な人数については言及せず、ミャンマー政府に至っては殺害されたのは約400人としており、その殆どがムスリム系のテロリストだったと言っていました。
またミャンマー政府は、ロヒンギャ危機をめぐり、軍に責任はないとした上で、民間人の殺害や村の焼き討ち、女性や少女の強姦、略奪を否定してきました。
今回の報告により、今まで隠されていたロヒンギャとミャンマー政府の現状が浮き彫りとなった形です。
凄惨すぎるジェノサイドの実情
出典;BBC
少なくとも6700もの人が、ミャンマー軍の暴行により命を落としていることが、今回の報告でわかりましたが、その内情は想像を超えて凄惨なものでした。
まずその死因ですが、69%は銃撃による負傷でした。また、9%は家ごと生きたまま焼かれ、5%は撲殺されたというものです。。
なんということでしょう。。
BBCのインタビューを受けた、暴行の被害を受けたロヒンギャ女性はその時の状況をこう語っています。
「兵士たちが私たちを取り囲んで川辺に膝をつくよう命令しました」
「そしてレイプと人殺しを始めました」
「私の喉を切り裂こうとしたんです」
「私は赤ん坊の息子と一緒でした。兵士たちは息子を奪い取って、地面に叩きつけ殺したんです」
出典;BBC
女性の悲痛なまでの叫びがインタビューを通して伝わってきます。。
なぜミャンマー軍はここまで残忍なまでに迫害することができるのでしょうか。。
出典;BBC
ミャンマーにとってロヒンギャは排除すべき敵なのか?
出典;東洋経済ONLINE
ミャンマー軍が異常なまでにロヒンギャの人々を迫害し、虐殺している様子が報道されていますが、私たち日本人にはなぜこういった凄惨な事態が起こるのか、非常に理解しがたいのではないでしょうか。
この点について、民族・宗教事情に精通している、作家の佐藤優さんは次の旨を述べています。
「ロヒンギャはミャンマーを、ミャンマーはロヒンギャを敵と見ている」
「単なる宗教対立ではない。ロヒンギャ以外のイスラームはミャンマー政府を支持しており、ロヒンギャ迫害に賛成している」
「ミャンマー政府は、(ロヒンギャを)イスラームの少数派ではなく、テロリスト集団と見ている」
なるほど、ミャンマー政府にとってロヒンギャは尊重されるべき個人の集団ではなく、危険なテロリストの集団だからいち早く排除しないといけない、そういう扱いなのですね。。
また、アウンサンスーチーさんの態度についても言及し、世界での、「アウンサンスーチーさんはノーベル平和賞を受賞しているのに、困っている人を助けないで何やっているんだ」という反応に対し、次のように述べています。
「ロヒンギャはミャンマー人の大多数が敵とみているわけですよ。その敵を助けるということは、スーチーさんの政権基盤倒れるから、助けたいと個人的には思っていても、助けられないのです」
非常にわかりやすいですね。。個人と組織のジレンマに、スーチーさんも陥ってるのです。。
国連に解決を求めるのもムリがない話なのかもしれません。。
ネットの反応
・原因や背景は複雑なものがあるかもしれない。だけどこれはひどすぎる。
・これ国連が許してはいけない事だと思う。
・これに関してはスーチー氏も黙殺っぽいから厳しい状況ですね
・素朴に酷過ぎると思うのだが、問題は根深い。
・普通に酷いと凄くそう思う。
出典;Yahoo知恵袋
おわりに
ロヒンギャ問題は、歴史的・宗教的・民族的・政治的に複雑に絡み合った問題なだけに、国の最高指導者といえども迂闊に手を出せない状況のようですね。
ただ、今なお暴力の対象になっている人々、特に何も知らない子どものことを考えると、一刻も早くこの悲痛な現状から解放させてあげたいと思うのではないでしょうか。
ロヒンギャの方々が笑顔で生活できる日々が来ることを、深く願っています。
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