強いものが勝つのではない、勝ったものが強いのである。
一理ある一方で、ここまで続くと実力以外の引力を疑いたくもなるものです。
スピードスケート女子の英国代表であり、世界選手権3冠の女王、エリーズ・クリスティがまたもオリンピックで涙を飲みました。
一体何があったのでしょうか?
オリンピックで何が?
出典;AFPBB
普段の試合は最高のパフォーマンスが出せるのに、いざ大舞台になると緊張からなのか、普段の実力がだせずに終わってしまう。
そういった選手も少なくないようですが、、、世界記録保持者であり、世界選手権3冠の女王といった絶対的な実力の持ち主、エリーズ・クリスティもまたその一人なのでしょうか?
そんなことはない、と思いたいのですが、、、
概要を見てみたいと思います・・・
27歳のクリスティは20日、今大会3種目目となる女子1000メートルの予選に出場したが、またしても失格で涙をのんだ。悪夢のような大会を過ごしたクリスティは、4年前のソチ冬季五輪でも3種目すべてで失格に終わった。
ソチでの受難は英国で詳しく報じられ、多くの共感を集めた。英国一売れている大衆紙「サン(The Sun)」は「呪われている」と報道。故郷スコットランドの「ヘラルド(The Herald)」紙は「英国で最も不運な五輪選手」と呼んだ。
そして平昌五輪も、ルール違反で罰則を科され、リンクで涙に暮れるという悲劇の結末を迎えた。クリスティは1500メートルでも中国のライバルと接触して弾き飛ばされ、担架に乗せられた痛々しい姿で、同じように涙を流しながらアリーナを去った。世界記録を持つ500メートルでも、決勝でクラッシュして金メダルを逃している。
スピードスケート・ショートトラックで、世界記録保持者にして世界選手権(ISU World Short Track Speed Skating Championship 2017)の3冠女王でありながら、五輪では過去6回のレースすべてで失敗に終わっている選手がいる。名前はエリーズ・クリスティ(Elise Christie)。母国の英国内では「呪われている」、「英国で最も不運な五輪選手」と呼ばれる彼女は、同国の数少ない金メダル候補として平昌冬季五輪に臨んだが、結果は出場した3種目すべてで転倒か失格というものだった。
形容するなら、まさにオリンピックは悪夢のような大会でしょう。
3年前のソチオリンピックでは、出場3種目全てで失格しており、この時から「呪われている」とか「英国で最も不運な五輪選手」と報道されていたようです。
ソチオリンピックの時は、エリーズ・クリスティが引き起こした衝突により、韓国のパク・スンヒ選手が銅メダルに終わってしまったことから、ソーシャルメディア上で脅迫を受け、twitterのアカウントを閉鎖せざるを得ないといった屈辱も味わいました。
その雪辱を晴らすべく、今回の平昌オリンピックに挑んだわけですが、、、
1500メートルでは、ライバルの中国選手に弾き飛ばされ、ケガで勝利が手からこぼれていきました。
出典;AFPBB
あまりにも痛々しい姿で担架に乗せられています。
出典;AFPBB
ケガをしてなお抵抗するかのように叫ぶ姿が、彼女の悔しさを物語っています。
また1000メートルでは、予選でまさかの転倒をしてしまい、何が起こったのかわからないといった表情で、呆然としていたのが印象的でした。
出典;AFPBB
500メートルでは決勝まで辿り着き、ようやくメダルかというトコロでしたが、
出典;metro
不運にもクラッシュしてしまい、メダルには手が届きませんでした。
出典;metro
泣き崩れるエリーズ・クリスティ選手は、涙なしには見ることはできませんね。。。
こうして、彼女の平昌オリンピックはまたしても、失格と転倒という結果で終えることとなったのです。
エリーズ・クリスティ選手が、アグレッシブな走りをするスケーターであることは間違いないのですが、ここまで来ると、実力とかメンタルというレベルではないのかもしれないですね。
ただ、時の運と言ってしまうには、あまりにも残酷過ぎますね。
4年間の集大成なのですから。
ただ、彼女はように語っています。
「一人の人間として、『これが五輪というもの。こういうことが起こるのが五輪』とは思っていない。ソチのときはそう考えていた部分もあった。自分は五輪のメダリストになれない運命なんだ、そういう星に生まれついていないんだと。でも今はそう思っていない。今は、4年間の中のうまくいかなかったほんの3レースという風に見ている」
出典;Yahooニュース
オリンピックとはこういうことが起きる場であり、今回は4年間の中でたまたま上手くいかなかった3レースであると。
この折れない心がある限りは、次のオリンピックでもまたチャレンジャーとして出てきそうですね。
際どい走りなのかもしれないですが、それでこれまで勝ってきているわけですからね。
ネットの反応
そもそもあんな狭いコースを複数人同時に滑るというルールがよく分からないよな。で、転倒・失格のオンパレード。普通のスピードスケートみたいにタイムトライアルじゃダメなの?
出典;metro
この競技においては特に短距離の場合、接触による転倒が多すぎる。陸上競技でさえ短距離では自分のコースが決まっているのにスケートというコントロールが難しい性格上カーブで接触が相次ぐのは当たり前だ。偶然性による結果があまりにも多い。根本的に競技としてオリンピックに相応しいとは思えない。
出典;metro
不運といえば不運なのかもしれないが、この人のすべりって他の選手に比べ力任せって感じがして、スムーズさが少し足りない気がする。
何だか強引な滑りが目に付くし・・・他の選手が逆に巻き添えにならなきゃって感じてしまう。
出典;metro
フィギュアスケートのアメリカ女子で元祖ミスパーフェクトのミシェル・クワンもそうだよね。
世界選手権では何度も金メダルをとってるのにオリンピックだけは金メダルをとれなかった。
出典;metro
世界記録を持ちながら、オリンピックでは力が出せない選手はいくらもいると思うが、全種目転倒というのは、オリンピックの重圧だけではないと思う。めげない心は大切だが、転倒した原因を検証して、フォームを改善するとか、適切な指導者につくとか考えないと、これからも転倒するのではないか。
出典;metro
コメントにもあるように、エリーズ・クリスティ選手のスケートは力強さを感じる反面、強引に抑え込んでいる感もあるため、少しバランスを崩すと転倒してしまうリスクをはらんでいるのかもしれないですね。
このリスクを減らしつつも、力強い走りを維持できるかが、次回のオリンピックで勝てるか否かの鍵になってくるでしょう。
悔しさをバネに、4年後は「英国で最も不運な五輪選手」のレッテルを実力で剥がしていくことでしょう!